ニホンヤモリを飼育する際に重要なのが、餌付けです。野生のニホンヤモリは、飼育環境になかなか慣れず、最悪の場合、餓死してしまうこともあります。
今回の記事では、ニホンヤモリの餌付けについて紹介します。
ニホンヤモリは日本に生息するヤモリで、民家の周辺でもよく見かけます。
捕まえて飼育する人も多いでしょう。
ただし、飼育環境に慣れるまで餌を食べないこともあります。
そのため、飼育する際には餌付けが非常に重要です。食事が進まない場合は、冬眠の前に逃がすことを検討してください。
飼育環境を整えれば、ヤモリの餌付けはそれほど難しくありません。
安定した環境が餌を食べさせる上で特に重要です。個体によっては神経質だったり臆病だったりすることがありますが、適切な環境が整っていれば飼育は可能です。
餌付けに苦労する場合は、野生の個体ではなく繁殖個体のニホンヤモリを検討することをおすすめします。
繁殖個体は野生のものよりも飼育環境に適応しやすく、餌付けも容易です。初めて飼育するのであれば、繁殖個体のニホンヤモリから始めると良いでしょう。
ヤモリの餌やり手順
以下に、ヤモリへの餌やりに関する具体的な手順を詳しく解説します。
飼育エリアの選定
まず、ニホンヤモリの飼育を始める際、安定して穏やかな環境で飼育エリアを設定することが重要です。
飼育環境がストレスフルであると、ヤモリが餌を適切に食べることが困難になることがあります。 そのため、振動や人目が少なく、静かで人目につかないような場所にエリアを設定することをお勧めします。
適切な隠れ場所の提供
ヤモリは本能的に隠れ場所を求めます。隠れ場所が不足していると、ヤモリは安心して生活することができません。
そのため、彼らが隠れることができる十分な場所を設けることが非常に重要です。
ヤモリは夜行性の生き物であり、常に明るい環境ではリラックスすることができません。適切に暗く、かつ狭いスペースを提供し、流木やシェルターを配置して、多くの隠れられる場所を増やしてあげてください。
消化しやすい餌の準備
安全かつ快適な飼育環境と十分な隠れ場所が整ったら、次にヤモリが食べやすいサイズの餌を準備します。
ピンセットで餌を与える方法も考えられますが、それがヤモリにとってストレスとなる可能性があるため、生餌を直接飼育エリア内に放つことを推奨します。
飼育エリアの定期的なメンテナンスや餌の提供を通じて、ヤモリは徐々に飼い主に慣れていくことでしょう。
メンテナンス時には、大きな音や振動を避けることが大切です。また、与えるコオロギはヤモリの顔よりも小さめのサイズを選ぶと良いでしょう。
飼育に慣れたらピンセットでの餌やりを導入
ヤモリが飼育環境に慣れ、自力で生餌を食べられるようになったら、ピンセットでの餌やりを導入するのが適切です。
昆虫を使って餌に慣れさせた後には、ピンセットを使用して餌やりを行うことが、よりスムーズに行えるようになります。
餌を与える際には、生きている昆虫をピンセットでつまみ、ヤモリの目の前で静かに提示します。
昆虫が活動しているため、ヤモリは自然に反応して食べるようになります。 この方法を続けることで、ピンセットからの餌やりに慣れ、ヤモリはピンセットを見る
だけで餌と認識するようになります。
この手法をマスターすることで、ピンセットを使った給餌が日常的なものとなり、ヒョウモントカゲモドキなどの人工飼料も取り入れやすくなり、多様な食事を提供することが可能になります。
人工飼料への切り替えを考えている場合には、生餌だけでなくピンセットからの餌やりにも慣れておくことが望ましいです。